スイス 花の咲く道.jpg


   スイスアルプスの高山植物の季節は6月からはじまる。

   7月に最盛期を迎え、8月へと咲き続くが

   花の種類も多く、ため息が出るような風景が続くのは

   やはり7月だろうか。

   観光シーズンでもある7月は、各国から多くの観光客が訪れるが

   特に日本人観光客は多い(コロナ禍以前の話しである)

   早朝のグリンデルワルト駅前などは、日本人の長蛇の列である。

   ともかく団体で大量に押し掛ける日本人観光客は

   スイスではすこぶる評判が悪い。

   ホテルなどでも神風(カミカゼ)などと悪口を言われるほどだ。

   夜遅くに着いて、翌朝早くに出発する。

   ヨーロッパの人達には、とてもバカンスを楽しんでいるようには見えないらしい。

   同じ日本人なのに、なんであんた達は何泊もするのか、と首を傾げられた事もある。

   日本人として悪口を聞くのは、決して嬉しいことではないが、私が講師で行くスイス旅行は

   最低でも同じホテルに2泊はするのんびり旅行なのである。

   話しがそれた。高山植物に話しを戻そう。

   外国の花なのに、日本の植物みたいに、風情にあふれた花がある。

   はじめて出会った時はドキドキした。

   先ずは私が気に入っている下の画像をご覧いただこう。


   スイスピンクのカラマツソウ.jpg


   日本のカラマツソウの仲間は白い花が咲くものしかないが

   スイスにはこんなに優しいカラマツソウの仲間があるのである。

   Thalictrum aquilegifolium である。

   折しも今通り過ぎた雨のために水滴をキラキラと輝かせていた。

   雰囲気はまさに日本の花だな、と思いながら写したお気に入りの1枚である。

   その反面、何だこれは、と思う科名すらわからない植物も多い。


   スイス グロブラリア.jpg


   日本にはないグロブラリア科という植物のひとつ

   Globularia cordifolia である。

   草のように見えるが冬も葉が枯れない常緑の低木である。

   だから雪が消えたばかりの頃見ると、緑の葉はグレーで

   花の頃とはだいぶ雰囲気が違う。

   グロブラリア科の植物は、アフリカやマダガスカル、ヨーロッパでは主に地中海地域に多い。

   スイスアルプスにはもう1種類、葉が大きく花もやや大きいGlobularia nudicaulis がある。

   スイスアルプスの植物図鑑が作れるほど、

   これほど何回もスイスに行けるとは思っていなかった若い頃

   スイスに行ったら先ず見てみたい花があった。

   我が植物の師でもある大場達之先生の写真集「ヨーロッパの高山植物」に

   1ページいっぱいに掲載されていたプリムラ・ヒルスータである。

   岩の間に咲く見事な写真であった。


   プリムラ ヒルスータ.jpg


   スイス プリムラヒルスータ.jpg


   はじめて出会ったのはいつだったか、その年度さえも忘れているほど

   プリムラの花期に何回も出かけている。

   スイスアルプスにはともかくプリムラの種類が多い。

   雪解け間際の斜面や草原に、春から夏にかけて様々なプリムラ(桜草の仲間)が咲く

   いちいち取り上げていたらきりがないほどだ。

   ここではもう1種類、見たかったわりになかなか見られなかった

   黄色のプリムラを。


   スイス アウリクラ.jpg


   Primula auricula である。

   日本の桜草にはない葉の質感は、いかにもヨーロッパといった雰囲気だった。

   初めて見つけた時は アッ!とか、あったーとか声を出してるはずだが

   あまりにも素晴らしい体験を何度もしているので、それほど昔の事でもないのに

   当時の記録で読み返さないと、ちと曖昧になってきた。(年齢のせいかも、アハッ)

   だらだらとつづきそうなので、最後に

   日本ではかなり珍しい種類で、なかなか見ることができないのだが

   スイスアルプスでは大きな株が普通に咲いてるトチナイソウの仲間を


   スイストチナイソウ.jpg


   Androsace chamaejasme  である。

   日本のトチナイソウはこのサブスベイシスだから、日本のものと極めて近い種類だが

   日本でこんな大きな塊を見ることは夢のまた夢だが

   スイスアルプスでは所々にこんな群落があって

   はじめて見た時はギョとした。

   所変われば品変わるとも言うが

   スイスアルプスの高山植物は何度訪れても

   その都度新しい感動がある。


   スイスキンギョソウモドキ.jpg









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カテゴリー 旅行、アウトドア
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