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   葉が紅葉すると菊の花のように見えるので

   ハギクソウという名前が付いた。


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   日本広しと言えど愛知県だけに自生する絶滅危惧植物である。

   愛知県の中でも、渥美半島だけに自生する。

   愛知に居を構えて以降、その生態と同時に

   個体数の増減を見続けてきた。


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   本来は砂浜に生える植物なのだが

   今残っているハギクソウの多くは

   やや砂浜から離れた場所で生きている。

   規模が大きいのは上の画像のように

   オキアガリハイネズの中に生えている株である。

   伊良湖岬にあるこの場所は

   植物好きには結構知られていて

   この日も2名の先客がいた。


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   色づき具合はまぁまぁ、それなりに紅葉している。

   全体的にはあと1週間後といったところか。

   この場所のものは、昨年よりかなり増えていた。

   オキアガリハイネズがはびこっているので

   なかなか他の植物が入り込めないのである。

   横に這うように延びるハイネズの下は砂浜なので

   ハギクソウにとってはなかなかの住み心地なのである。


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   温暖化の影響もあって、最近はお正月以降が見頃になったが

   調査をはじめた30年ほど前は、12月に真っ赤に紅葉した。

   25年前に発行された朝日新聞社の植物の世界を見てみたら

   そこには砂浜で真っ赤に紅葉した私の写真が載っていた。

   データを見たら、撮影は1月上旬だった。

   編集の期間を考えると、撮影はさらにその数年前のはずである。

   だとすると調査をはじめた頃から徐々に紅葉の季節が

   ずれ込んでいたことになる。


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   ショックだったのは2ヶ所目の自生地だった。

   砂浜が侵食されて、自生地は年ごとに山よりに動いて行った。

   かなり藪にはなったが、昨年までは足元に砂が見えていた。

   だが今年は全くの藪と化し、かろうじて数本のハギクソウが

   細々と生きているだけだった。

   まさに絶滅寸前だったのである。

   砂浜を生育地としている植物は消長が激しい。

   人の手が加わらなくても、このような事もある。

   すでに砂浜からは全く姿を消してしまった自生地が2ヶ所。

   なんとか生き延びて欲しいものである。


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   これほど素晴らしいハギクソウを絶やしてはならない。

   今のところは人為的に保護しようという動きはない。

   危機感を持って、個人で保護している人はいるが

   植物園のようなところに、少数株を移植するのも

   ひとつの方法かも知れない。




   伊良湖岬は有名な観光地である。

   砂浜を歩く観光客の踏み付けや、砂防工事によって

   絶えてしまった場所もあるのである。


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   撮影は2022年1月8日 愛知県の渥美半島で

   撮影はすべてスマホのカメラです。

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カテゴリー 旅行、アウトドア
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